しょうぶ学園視察


それは、嘘のようで、冗談のようで、

目の奥の光は燃え滾り、知った かぶりの振る舞いを嗤い、、

 

 

それは、踊るように眠り、静寂を唄うもの。

それは、かっこよく、かっこ悪いもの。


 

それは、尊い修行のように、光の中に感じられ、また同時に闇の中にあるもの。
それは、美しくもあり、悲しくも醜い顔。




それは、ゴミのようでもあり、宝でもあり、

それは、愚かなようでもあり、尊いもの。

 

 

それは、虫けらのように這いつくばるようであり、

善人のようでもあり、神のようにあるもの。



それは、怒りながら笑い、泣きながらほくそ笑むもの。


それは、嘘をまき散らし、生真面目で残忍なふるまいをする。


それは、しばらくは死にそうにないもの。



それは、つまらない愚にもつかないこと


それは、それは、それは。


自分のことしか考えていないような、

 

 

 

それは、近所迷惑を感謝して、今日も静かに眠るもの。

それは、嘘つきな正直もの。


それは、一番えらくて、一番へんてこりんで、できが悪くて、一番かっこいい。

 


しょうぶ学園は、鹿児島県にある知的障害者の福祉施設。

筆者はこの日、半日ほどをここで学びに過ごした。

工芸品を創作している利用者(というより製作者または作家)。その一人一人に銘があり活き活きとした顔があった。

自分が不自由だなんて、だれも思っていないのではないだろうか。

別の世界を訪れたような感覚に出会った。

2014年08月01日