境南町共同住宅
JR武蔵境駅徒歩圏の古い通りに鍼灸院を開く施主の経営する店舗併用共同住宅。
テナントでなく、駅前商店街に根付いた診療所の姿を模索して様々な案が試され、この場所に住み暮らし、高騰しつくした地価に見合わない小規模な生業を成立させる、この姿象が最終的に決定され、施工された。
賃貸アパートの雑多な生活感が持家小規模店舗としての外観に影響しないように。また、賃貸居住者の静寂と安寧がある程度保たれるように。
「我々は何物も所有できない。預かるだけだ。」Robert Redfordの声が聞こえてくるようなそんな暮らしがこのまちで実現出来るだろうか。
このささやかな挑戦のバトンは既に主人公に託されたのである。